予算第二分科会質疑


 次に、飯島夕雁君。

○飯島分科員 自由民主党の飯島夕雁でございます。

 本日は、質問の機会を与えていただきましてありがとうございます。

 私の選挙区は、昨年破綻しました夕張を初めとする旧産炭地を抱える、いわゆる地方の厳しさが集約されたようなそんな地域でございます。福田総理が御就任されて以降、地方再生というものを最重要課題に掲げ、増田総務大臣を初めとする総務省の皆様方が本当に地方再生のためにいろいろ御尽力くださっていることに、この場をかりてお礼を申し上げます。そして、私自身の選挙区内事情、特に旧産炭地を抱えておりますので、各個別の自治体事情についてもいろいろと御相談に乗っていただいていることに感謝を申し上げたいと思います。

 早速質問に入るわけでございますが、既に御存じいただいているとおり、地元の産炭地は、財政状況が非常に厳しい状況にある中で、今、職員給与の大幅なカットはもちろんのこと、あらゆる工夫や努力、また住民の負担などもお願いしながら、財政再生団体にならないよう懸命の努力をしているところであります。

 まず、こうした中で今度新しく創設されました地方再生対策費は四千億ということでありまして、厳しい行財政運営を余儀なくされている自治体にとっては大きな期待につながるものになりました。こうしたものについて、総務省としてはどのような目的で創設をされたのか、総務大臣にお聞きしたいと思います。

○増田国務大臣 お答え申し上げます。

 今お話しの地方再生対策費でございますが、これは、近年政府として歳入歳出一体改革、それから三位一体改革といったようなことを進めてきたわけでございますが、その中で、地方の一般財源としてやはり一番中心となるべき地方交付税がかなり急激に減少してきた。そして、その結果として、特に先生の地元などが該当すると思いますが、財政力の厳しい地方団体を中心として財政運営が大変厳しくなってきた、こういうことの認識がございました。

 その際に、地域の、あるいは地方の再生に向けて、基本は地方自治体が自主的、主体的な取り組みを進めていくということが大変重要なわけでありますが、主体的、自主的な取り組みを行うためのお金すら不足する、そういったような状況を何とか改善したいということで、標準的な経費の歳出を決めております地方財政計画に新たに地方再生対策費という枠をつくりまして、四千億を創設する。これを具体的には交付税の算定を通じて市町村、なかんずく財政状況の厳しい地域に重点的に配分する、こういうことで考えたものでございます。

 したがいまして、地方団体の安定的な財政運営を確保するという目的でございますが、特に自主的、主体的な活性化策を考えていく上での必要な財源を確保しよう、こういう目的で新たにこのような枠を設けたものでございます。

○飯島分科員 ありがとうございます。

 まさに地元は主体的に取り組む余裕すらない、総務大臣のお言葉どおりでございます。そして、今特に財政の厳しい地域に重点的に配分していただくというシステムを御説明いただいたわけでありますが、実は、大変申し上げにくいんですが、財政的に非常に厳しい地域から、今回の地方再生対策費について少し混乱が生じております。

 例えば市町村分の試算で、人口一万人規模の団体であれば八千万円程度というペーパーが以前出されているかと思います。人口規模を四つに区分して試算したペーパーでございますけれども、そういった自治体が、人口が一万人以上ここはいるので八千万円程度の対策費が交付されるのだなというふうに考えておりましたところ、実際の需要額の試算では八千万よりも大分、数千万円単位で減額されているという団体が発生いたしました。

 数値の提示の仕方に問題はなかったのでしょうか。

○久保政府参考人 地方再生対策費でございます。

 先ほど大臣から御答弁がございましたように、算定額は四千億円といったかなり多額に上っておりまして、また、財政状況の厳しい地域に重点配分するといたしておりますために、特に人口規模の小さな地方公共団体におきましては、地方交付税額に大きく影響が出てくるというふうに考えております。そこで、各地方公共団体の平成二十年度の予算編成の役に立つということ、そして地方交付税の予見可能性を高めるといった観点から、できる限りの情報提供に私どもはこれまで努めてまいったつもりでございます。

 ただ、地方財政対策が決着いたしました年末の段階におきまして、個々の地方公共団体の試算額まで提示できる状況にはなかったということがございましたために、ただいま委員御指摘のように、人口段階別に平均的な試算額を公表いたしましたが、その際には算定の考え方もあわせてお示しをいたしまして、人口規模が同程度の地方公共団体でありましても、算定に用いる指標によってはある程度の幅が生じるということには御注意いただきたいといったことで、年末も説明をいたしたつもりでございます。

 その後、合併市町村に対する算定の特例、これは合併前の市町村ごとにはじくということにいたしております。そういったことも含めまして、地方公共団体ごとの試算を行いまして、ことしになってから、一月の二十二日に全国都道府県財政課長・市町村担当課長合同会議というのを開きまして、その席上で試算の仕方と試算額をお示しして説明をした。そしてまた、同時に、同日公表ということをいたしました。

 私どもといたしましては、地方公共団体の予算編成作業を念頭に置きまして、それぞれの時点でできる限りの情報を提供したというふうに考えておりまして、何とぞ御理解をいただきたいと思います。

 今後も地方公共団体に対しまして算定方法の考え方などについて十分説明してまいりたいと考えております。

○飯島分科員 ありがとうございます。

 総務省としていろいろな形で説明をしていただいたということでございますけれども、当初大きい数字が出ますと、正直言ってその数字に期待してしまう、厳しい自治体であればこそそういった状況がございます。補足説明の中で、追加でどんどんしてくださったのだと思いますけれども、やはり最初の期待値が大きいと減額されたというイメージになってしまいまして、せっかく新しく創設されたもののよさというか、そういったものが半減してしまうような気がいたします。どうかそういったことも含めまして、また御検討いただきたいと思っております。

 特に補正係数や測定単位が、今回、耕地面積や第一次産業に就業している方を採用するといった切り口がございますけれども、先ほど申し上げました旧産炭地はそういった農地がございません。それからまた、林野も含まれておりましたけれども、国有林などは該当除外でございます。確かに国有林は、自治体は何もしませんけれども、面積を占めているというだけで、そこで耕地を耕すこともできないという制限もかけられております。そうした中では、地方対策費の算定の考え方、ここにもやはりある程度の御配慮をいただきたかったなという思いがどうしても残るわけであります。

 例えばの例で、財政力指数というような言葉が一般的によく使われていて、そこの自治体の体力をはかる大きな目安になっております。そういった客観的に、あっちが高かった、こっちが安かったというようなことが個別に生じないようにできるだけ努力するような客観的な割り算の仕方、掛け算の仕方というものをお示しいただくことが大事だったのではなかったかと思うのですが、いかがでしょうか。

○久保政府参考人 これは委員御案内のとおりのことになりますけれども、地方再生対策費におきましては、地方経済の活性化や農山漁村の活性化、そして基礎的条件の厳しい集落の生活機能の維持とか、農地、森林が持つ多面的機能の維持といった地方再生に必要な経費を算定するということにいたしまして、経費の内容に応じて算定方法を定めたところでございます。

 具体的には、各地方公共団体の人口と面積の要素で算定するということを基本としながら、人口規模のコスト差、人口段階補正でございますとか、経費の必要性を示す指標といたしまして、第一次産業の就業者の比率や高齢者人口比率などを反映することにいたしております。

 普通交付税でございますので、普通交付税の算定は全国一律の算式によって行うということでございまして、個々の地方公共団体の置かれたそれぞれの事情、ただいま産炭地のお話がございましたけれども、そういった事情を反映するということは、限界といいますかなかなか困難なこともございます。

 私ども、算定方法の簡素化といった要請も踏まえながら、算定しようとする経費の内容を適切に反映できるように努めたと考えておりますけれども、何とぞ御理解を賜りたいと存じます。

○飯島分科員 ありがとうございます。

 産炭地という特有のものだけを取り上げることはなかなか難しいのかもしれません。しかしながら、特に財政が厳しい地域に重点的に配分という、この趣旨からしますと、いろいろな角度からやはり検証をしていただきたいというのも、また本音でございます。

 今後についても、地域を何とか活性化して体力をつけていくということが、今疲弊しております地方を再生していく重要なかなめになると思いますので、こういったことを御質問した上で恐縮ですが、また今後ともこういった対策費等の御支援を続けていただきたいと思います。その際には、またわかりやすく、各自治体まで津々浦々、情報の混乱がないように、有効的に、主体的に取り組む余裕をつけていただけるような仕組みづくりをぜひともお願いしたいと思います。

 夕張が破綻しまして以降拝見しているんですが、やはり自治体が破綻した後、そこでまた頑張っていくというのはかなり厳しいものがあるということを地元で感じています。やはり硬直化してしまいまして、夕張が本来持っていた機能そのものすらなかなか発揮できないという状況がございます。

 こういった破綻を受けて財政健全化法というのができて、いわゆるレッドカードが急に突きつけられるのではなくて、イエローカードから十分注意喚起をしまして、場合によっては総務省の御指導をいただきながら、いろいろな形で再建に取り組んでいくという形ができたことは、非常に評価すべき事柄だと思うんですね。何とか破綻をする前の段階で食いとめるということで、その地域が持っている残存能力を引き出すということが大変重要かと思いますので、さまざまな角度から頑張ろうとしている地域への御支援をまたよろしくお願いしたいと思います。

 今回、私の選挙区内にイエローカードになってしまった自治体が随分あるんですけれども、そこに共通して言えるのが、地方自治体が抱えている自治体病院の存在なんです。

 民間病院が実際進出することがない、医療については不採算地域なものですから、自治体病院しか救急受け入れする病院がないという中で、医療過疎を防ぐために自治体はその病院を手放すことができない、そしてまた民間に委ねることもできないということで、その維持というのが非常に大変なわけであります。

 もともと不採算医療でございますから、そこから黒字を生み出すことも苦しいという中で苦労しておりますが、不採算医療を担っている自治体病院に対する支援についてはいかがでしょうか。大臣、お知らせください。

○増田国務大臣 各地域に自治体病院がありまして、この自治体病院というのは、今お話がございましたとおり、民間病院では担うことのできない役割を果たしている。特に、僻地、山間僻地などの、周囲には民間病院すらあり得ない、そういったところでも地域医療を担う中核となっているわけでございますので、特にそうした地域での自治体病院、公立病院の果たしている役割というのは大変大事なものがある、こういうふうに思うわけでありまして、不採算医療ではありながらもきちんとその運営ができるように、やはりこの点は国としても十分な責任を果たしていかなければならない、こういうふうに思っております。

 そこで、こうした自治体病院、特に僻地の病院など採算性の確保が難しいところに対して、きちんと交付税措置を行う、一般会計から繰り出しをして、その必要な経費については交付税措置を行う、こういうことで私どもも財政支援をしてきているわけでございます。

 近年、また、お医者さん不足、それからあと診療報酬の改定といったようなことも重なりまして、全国の自治体病院の四分の三が単年度で赤字を計上しているといったような状況もございますので、昨年の暮れでございますが、こうした自治体病院、公立病院の改革ガイドラインというものをつくりまして、経営改革にやはり取り組まなくちゃいけない、こういうふうに考えまして、幾つかそこで方策を提示いたしました。

 その中で重要なポイントの一つとして、特に、平成十五年度以降急増している不良債務を何年かかけて計画的に解消していきたいということで、一つは、平成二十年度に限ってでございますが、公立病院特例債というものの発行が可能になるようにいたしまして、抱えておりました不良債務を何年かに分けてなだらかに償還できるようにして、単年度での急激な当該団体の財政悪化を防ぐ、これは財政健全化法との関係も出てくるわけでございますが、きちんとした改革プランをつくっていただくということを前提に特例債の発行をお認めして、それで債務の計画的な解消を図っていく、こういうことを行いました。

 それから、もう一つは、十九年度、今年度から三年間で五兆円規模で行うこととしておりますいわゆる公的資金でございますけれども、大変金利が高くて元利償還のときに非常に負担になるものについて、これを補償金免除で繰り上げ償還できるようにして財政負担を軽減させる、こういうことで、今その繰り上げ償還を認めているわけでございますが、そのうち、病院事業についても、全体の中で二千二百億円の償還計画というものを承認いたしました。

 これで、以前に高い金利で金を借りていて、そしてその償還に苦しんでいる病院事業についても、かなり負担の軽減につながっていくだろう。特に補償金免除というところが大変重要でございますけれども、財務省と相談をして認めました。

 大きく言いますと、この二つ。そのほかにいろいろ、今後もこうした自治体病院に対しての交付税措置の拡充等、また来年度に向けて考えていきたいと思いますが、今決めております大きな二つはこの二点でございます。

 こうしたことによって、その地域に欠くべからざる自治体病院に対しての、何とか健全経営に向けてのきっかけといいましょうか、そのための、こうした措置によって、それぞれの病院経営者の方でもいろいろと御努力をいただきたいな、こういうふうに思っております。

○飯島分科員 ありがとうございます。

 本当に、民間が進出してこない、自治体でなければそれを担えないという中で自治体病院が存続しており、そこを守っていかなければならないという現状がある中で、心強い御支援の具体的なものを言っていただきました。そしてまた、今後も引き続きそういったものを検討していただけるということで、非常に頼りにしております。

 今回の公立病院特例債ですとか二千二百億円の償還計画の承認の関係等も十分に活用させていただきながら、今後以降も、診療報酬の大幅な引き下げ等がありますと、現場は、一生懸命頑張って健全化に向けてやっておりますが、また大きな打撃をこうむることになりますので、引き続き自治体病院のあり方について御支援いただけますようによろしくお願い申し上げます。

 引き続き、自治体病院に関連して質問させていただきたいと思うんですが、次は、病院ということで、厚生労働省の方にお尋ねさせていただきたいと思います。

 今の質問でもお聞きいただきましたとおり、地元の自治体病院の厳しい現状は御理解いただけたものと思います。病院の側も、自治体病院だからということで単純にすることでなく、やはり、人口減少や高齢化、いろいろと病院を取り巻く環境に柔軟に対応することも必要でしょうし、それからまた、民間並みのコスト意識を持って取り組んでいかなきゃいけない、いろいろなことが指摘もされております。そういったことを各自治体病院も頑張ってやっていかなければならないということも、私も感じているところであります。

 しかしながら、そういった中で、私の選挙区ですと、隣町まで、広域医療なんかもぜひやっていったらいいのではないかというふうに思うんですね。各自治体が同じ医療サービスを個々に同じようにやっていったらお医者さん不足になるし、病床はあいてしまうということが起きかねないわけでありまして、広域連携をしっかり保ちながら、A町ではここを特化して、B町では救急を特化してというような感じで、特殊性を持ちながら広域連携をしていくことも非常に大事ではないかと思うんです。

ただ、うちの選挙区ですと、隣町まで数十キロ、今の冬道ですと雪で通行どめになったり、なかなか救急体制も厳しいのでございますが、そうはいいながらも、広域医療という着眼点はやはり今後、考えていかなければならないだろうと思っております。

 そうした中で、例えば、今申し上げましたように、救急医療を担う急性期病院、それから、その受け皿としての回復期や維持期を中心にする病院、こういったような役割を地元の診療所などとも連携しながらやっていくことが必要だと思います。そういった医療連携体制の構築を図っていくことについて、厚労省としてはどのような取り組みを行っているのか。

 それからまた、こういった連携体制を整えるためにはやはりお医者さんが必要であります。お医者さんの確保について、どのように厚労省として取り組んでおられますか。お尋ねしたいと思います。

○木倉政府参考人 お答え申し上げます。

 先生今御指摘のように、地域医療の確保をしていくということにつきましては、地域の実情をよく踏まえまして、自治体病院の方、それから民間病院、あるいは診療所をやっていただいている開業医の方、この方々がそれぞれ役割を果たして、機能の分化と連携ということをきちんと組み立てていかなければいけないというふうに思っております。

 そのような考え方のもとに、さきに医療法改正をしていただきましたけれども、医療法におきましては、これまでの医療計画の仕組みを大きく変えまして、その中で、地域の大きな課題であります救急医療でありますとか、小児、周産期の医療あるいはがん、脳卒中といった非常に重大な疾病、そういうものを法律等で指定をさせていただきまして、これを四疾病五事業と申しておりますが、こういうものについて、各医療圏の中で、二次医療圏、三次医療圏、地元あるいは広域という医療圏の中で、きちんと医療圏の役割を明確にしていただき、かつ、ネットワークをきちんと協議を重ねていただいて組んでいただこう、それを明記した計画にしていただこうということにしております。これは、この四月から、具体的に策定が終わってスタートをしていく、五年計画でつくりかえしていくということになります。

 現在、各都道府県におきましては、今御指摘のように、例えば救急医療でありますと、急性期を担うべき病院と、それから、回復をしてきた、回復でリハビリを一生懸命やろうという病院、それから、生活の機能を維持していこうという病院、診療所あるいは在宅での機能というふうなこと、こういうものにつきまして、急性期から回復あるいは在宅、こういう切れ目のないサービスが提供していただけるようにということで、地域の皆さんに集まって協議をしていただいて、医療計画の策定の最終段階に来ております。そのようなことを今進めていただき、また、北海道の方でも、道民の皆さんの御意見も伺うようにしておると聞いております。

 さらに、こういうふうな医療連携を進めていきます上で、診療報酬の面でもやはりバックアップが必要ということで、ことしは、この四月から、新しくまた診療報酬改定の年でもございます。そういうことで、さきの中医協の答申の中で、地域連携の診療計画、クリティカルパスとか言っておりますけれども、地域の病院がどう機能分化をして治療計画でどう連携をしていくか、全体がわかるように患者さんに説明をしていく、共有していこうというものでございますが、これを評価する、点数をつけます対象疾患に脳卒中というようなものも追加をしてきました。それから、妊産婦さんで、ハイリスク、御自身が病気を抱えておるというような方々を受け入れるときに、地域の医療機関と連携をとって当たっていただく医療機関間の連携についても評価をしようというようなことも措置をしたところでございます。

 さらに、今御指摘のように、こういう体制を維持していく上では、医師の確保というのが絶対の要件になってまいります。これにつきましては、政府・与党、昨年五月にも緊急医師確保対策というものを決めさせていただいております。これに基づきまして、来年度の予算につきましても、医師確保対策の推進の予算を大幅にアップしておる。約一・七倍、百六十一億円を計上させていただいておりますが、こういう中で、このような小児救急医療の分野を初めとするお医者さんたちの勤務環境の改善あるいは医師の派遣機能の充実というふうなことについても措置をしていきたいというふうに思っております。

 このような取り組みを進めることによりまして、地域での機能分担と連携ネットワークが広がっていくように努力をしてまいりたいというふうに思っております。

    〔主査退席、岩永主査代理着席〕

○飯島分科員 ありがとうございます。

 実は、私、地元の自治体病院をぐるぐると回っております。そして、いろいろと聞いているんですけれども、例えば破綻した夕張の例でございますが、今、自治体病院から民間の診療所にかわりました。そして老健が併設されました。これによって、夕張の自治体病院の大きな赤字は解消されたわけでございますけれども、夕張で今まで入院してきた方、その人たちが、では今後どうするのかということで、広域連携をいたしまして、近隣の地域の自治体病院で入院が必要な方を受け入れているという実情がございます。これはまさに成功例じゃないかなというふうに思うわけであります。

 ただ、反対側の、受け入れている側の病院の方から見ますと、今までの救急医療体制の中で頑張ってやっているわけですけれども、近隣から続々と患者さんが来るということで、もう手が回らない、次々急患が来る、次々ベッドが満床になる、もうどうしたらいいかわからないという混乱も生じているわけでありまして、成功例と背中合わせで、やはり非常に難しいところがあるわけであります。

 私は、その病棟のお医者さんや看護師さんに、今入院している方で在宅に戻れる方、何とかおられませんかというふうに聞きましたら、やはり、ううんと言って考え込んじゃうんですね。例えば療養病床だったらどうですか、どのぐらいの方が帰れそうですかと聞きましたら、即答で、四割、五割の数字が出てくるわけであります。

 やはり今厚労省の方から御回答いただきましたように、急性期医療、その後のリハビリ、快復期、維持期、こういった場合にも病院が必要でございます。そういったものがあってこそ、救急医療体制というものが本来の力を十分に発揮できて、救急医療ができる、そして、安心して次の医療の、目が届くところに患者さんを送ってあげられるということで、病院側も、もちろん、患者さんや家族も安心できる体制なのではないかと思うんですね。

 今、そういったものをこれまでずっと担ってきたのがどこなのかといいますと、私は、やはり療養病床がその役割を果たしてきたのではないかと思っているんです。現在、厚生労働省では、療養病床の削減ということについての提案を次々と出されておりますけれども、やはり現場を回れば回るほど、そう簡単にはいかないぞ、このままでは大変なことになるぞという印象をどうしても持たざるを得ないというのが実情なわけであります。

 そこで、療養病床についてお伺いしたいのですが、現在、厚生労働省では、療養病床を削減するに当たって、再編成して高齢者にふさわしい施設をきちんと受け皿としてつくりますということをいろいろと検討されておられるかと思います。現在、どのような検討を進めていらっしゃるんでしょうか。

○木内政府参考人 療養病床の関係についてお答え申し上げます。

 療養病床の再編成につきましては、平成十八年の健康保険法等の一部を改正する法律で定められたところでございますが、あわせまして、その附則におきまして、療養病床の再編成の受け皿としての老人保健施設等の基本的なあり方や入所者に対する医療の提供のあり方等につきましては、入所者の状態に応じてふさわしいサービスの提供をするという観点から検討を加えまして、その結果に基づきまして必要な措置を講ずるということにされたところでございます。

 これを受けまして、療養病床から転換した老人保健施設の基準ですとか介護報酬につきましては、療養病床の関係者などからのヒアリングも含めまして、平成十九年十月以降、五回にわたりまして、社会保障審議会介護給付費分科会において審議を続けておるところでございます。

 同分科会での検討の状況でございますが、療養病床から転換した老人保健施設につきましては、入院患者の医療ニーズに適切に対応する必要がある、つまり、既存の老人保健施設の基準では対応できない部分もあるのではないかということで、具体的には、一点目といたしまして、介護職員による夜間の日常的な医療措置、二点目として、医師による医学的管理やみとりへの対応、三点目といたしまして、急性増悪時の対応、こういった機能につきましては、従来の老人保健施設に付加する必要があるのではないかということで、御議論いただいておるところでございます。

 療養病床から転換いたしました老人保健施設の具体的な施設基準や報酬等につきましては、そういうことで引き続き介護給付費分科会において議論していただくこととしておりますが、療養病床の転換の受け皿となりますよう、適切な措置を講じてまいりたいと考えておるところでございますので、御理解をよろしくお願いいたしたいと考えます。

○飯島分科員 ありがとうございます。

 介護給付費分科会等でも現場ヒアリング等を通じていろいろと現場の把握に努めていらっしゃるということは伺っております。そういった中で、やはり医師が二十四時間いることが必要だという強い声も上がっているということもぜひ念頭に置きながら、本当に現場に即した受け皿になるようにしていただきたい。

 話は戻りますが、自治体病院がそれぞれの特殊性を生かして広域連携をしていくときに、救急病院から一気に介護だけの現場には移れないというのが現状なんです。介護に行く前に、救急医療の後に、経過的にお医者さんのもとで入院治療の必要がある、あるいは脳梗塞等で後遺症が出た方のリハビリの必要がある、そういった方たちに医療が二十四時間確保される場所がやはり必要だという声が多々、回れば回るほど聞こえてくるということをぜひ御理解いただいた上で、今後の真の受け皿づくりについて本当にふさわしいものを御検討いただけますように、よろしくお願いを申し上げます。

 それから、きょう、総務の分科会でこういった話をあえてさせていただきましたのは、病院の場合ですと、自治体の持ち出し分というのはそんなにないんですけれども、厚労省が、例えば療養病床に入院している人を特養に、あるいはケアハウスにということをよく申し上げますが、これは自治体の負担が大変ふえることになります。住民票もそこに固定するわけですから、その地域住民となるわけでありまして、少子高齢化が進んでいる自治体にとっては、それに追い風というか大変な状況を固定させてしまうという悪循環にもなりかねない。

 そういった中で、総務省と厚労省と省は違いますけれども、一つの自治体が抱えている問題、自治体病院を取り巻いて今行財政改革を必死にやっている自治体一つをとってみれば、それは総務省マターでも厚労省マターでもないのであります。総務省の方が一生懸命、その地域、自治体をバックアップして、何とか元気、体力をつけてもらおうという政策を一方で練ってくださっている片方で、診療報酬が下がる、あるいは地方自治体に直接負担がふえる介護サービスの方に転化していくということをすれば、ぎりぎりのラインでやっている自治体はもろに影響を受けてしまうわけであります。そこのところをぜひ、省庁縦割りでなく連携した中で自治体の本来の再生が目指せるように、総務大臣もいらっしゃる前で恐縮でございますけれども、ぜひとも総務省、厚労省、連携をとりながら、一つの自治体を多角的に見ていただきたいということをお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

 本日はありがとうございました。

○岩永主査代理 これにて飯島夕雁君の質疑は終了いたしました。

 午後三時から再開することとし、この際、休憩いたします。