|
平成20年3月
国 土 交 通 省 厚生取引委員会
1. 軽油価格の急激な高騰により、トラック産業は大幅なコスト増を余儀なくされているが、トラック運送業者は荷主等に 対し運賃交渉力が弱いことから、これを放置し適切な運賃転嫁が進まない場合は、我が国の物流基盤が維持出来な くなるおそれがある。このため、以下の措置を講じる。 (1) 燃料サーチャージ制の導入【国土交通省】 @ 燃料サーチャージ制について、政府が緊急ガイドラインを作成・周知する。 A 中央・地方の経済団体等に対し、政府として導入を強く働きかける。 B トラック運送業者、特に下請事業者に対し、政府として導入を強く働きかける。国土交通省は、燃料サーチャージ 制の導入により貨物自動車運送事業法に基づく適正な運営を確保するため、トラック運送業者に対する事情聴 取・調査を通じ、必要に応じて同法に基づき立入検査を実施する。 C 上記措置は、現下の異常な軽油価格の高騰時において試行的に講じるものである。 (2) 独占禁止法・下請法の取締の強化【公正取引委員会】 公正取引委員会においては、運賃等の料金改定交渉を巡る不当行為を含めて、荷主による独占禁止法(物流特 殊指定)違反行為に対する監視を強化する等、独占禁止法及び下請法の厳正な運用に努める。 @ 荷主による独占禁止法(物流特殊指定)違反行為に対する監視を強化するため、物流事業者約3万社を対象とし た特別の調査を実施する。 A 新たに設置した「物流調査タスクフォース」により、物流事業分野における荷主と元請間の取引及び下請取引の 不当行為に対する調査を効率的かつ効果的に実施する。 (3) 運賃の健全性の確保策【国土交通省】 原価計算に基づく運賃設定を徹底し、「買いたたき」や不当競走につながるおそれがある取引の防止を図るため、 貨物自動車運送事業法による事業改善命令の運用拡大を行う。 (4) 関係者による協働のための枠組み【国土交通省】 上記の取組など適正な取引を荷主、元請事業者、下請事業者等と行政が協働して効果的に推進するため、関係 者によるパートナーシップ会議を設置する。 2. 上記のような厳しい経営環境がトラック輸送の安全の確保を阻害することがあってはならない。このため、荷主との 協働を促進しつつ、以下の措置を講じる。【国土交通省】 (1) 安全運行を阻害する行為の防止策 過労運転、速度超過等の再発防止を徹底するため、貨物自動車運送事業法に基づき、荷主が必要な措置を講じ るべきことを勧告する荷主勧告制度を積極的に活用する。 (2) 先進的取組に対する支援策 荷主との協働による安全運行パートナーシップの先進的な取組に対し、行政による支援策等を講じる。 3. トラック産業は激しい競争状態におかれており、「正直者が損をしない」健全な競走環境を整備する必要がある。この ため、以下の措置を講じる。 【国土交通省】 既存のトラック運送業者に対し、@社会保険等の未加入A保有車両が最低車両台数に満たない減車等に関する貨 物自動車運送事業法上の処分を強化するとともに、最低車両台数の適正規模について検証を行う。 また、新規のトラック運送業者に対しては、許可時において、社会保険等に確実に加入させるとともに、トラック運送 業者本人に関連法規に関する知識について試験を実施する制度を創設する。 4. 上記措置を推進する体制づくりについて【国土交通省】 燃料サーチャージ制の導入やトラック運送業における下請事業者・荷主取引の適正化を推進するため、地方運輸 局にトラック運送者からの相談窓口を設置する。地方運輸局は、下請法等の違反行為の監視の強化に関し、公正 取引委員会地方事務所と密接に連携する。 |