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○北村(誠)主査代理 次に、飯島夕雁君。
○飯島分科員 飯島でございます。
本日は質問の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。本日は、深刻化しております高齢者医療と地域医療についてお伺いをしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
早速なんですけれども、振り返りまして、平成十七年末、平成二十三年をもって、現在ある療養病床を十五万床にまで削減するという新聞報道が一斉になされました。以来、入院患者さんや御家族、介護療養型医療施設自体、それから、それを取り巻く一般病院や老人保健施設、特別養護老人ホーム、こういったところまでどんどん不安が広がっている現状が現在もとまっておりません。
この不安の要因となっているものを考えるんですけれども、まず、いろいろマスコミ報道などを見ておりますと、療養病床廃止論ありきで、在宅療養への早急なシフトといったそういう提案の感があるのではないかということで不安が増強していること、また、患者さんや介護者の深刻な実態がそれを超えてあるということ、また、その中で、介護療養型医療施設の果たしてきた役割というのも少なからずあるのではないかというように私なりには分析をしています。
そこで、現在、高齢化が深刻化し、在宅介護疲れによる心中事件もついせんだっても起きました。こういう悲惨な事故が後を絶たない現在で、改めてお伺いをしたいのですけれども、療養病床の整備に取り組んできたというこれまでの経過にもかかわらず、今回、その方針を転換して療養病床の再編成を行うことにした理由というのを副大臣にお尋ねさせていただきます。
○石田副大臣 療養病床につきましては、昭和四十八年の老人医療費の無料化以降、三十年来の懸案でありますいわゆる社会的入院の問題、それを中に抱えておりまして、医師による指示の見直しがほとんど行われていない方も利用しているという実態があるわけでございます。
介護保険も施行後六年を経まして、介護基盤の整備も一定進んでまいりました。今般の医療制度改革の中で、入院していただいている方々の医療の必要性に応じ、施設の機能に応じた再編成を行う、こういうことにしたところでございます。
療養病床の再編成に当たっては、患者の状態に応じた施設の適切な機能分担を推進するということを考えておりまして、具体的には、医療の必要性の高い方々については医療保険で、そして、医療の必要性の低い方々については、こういう方々が利用している療養病床を平成二十三年度末までの間に、より居住環境のよい老健施設等に転換してその受け皿とすること、こういうことを考えております。
そして、療養病床の再編成によりまして、患者さんのニーズに即した適切なサービスの提供、医師、看護師など限られた人材の効率的な活用、医療保険や介護保険の財源の効率的な活用による安定的な制度の運営、こういうものを図っていきたいと考えております。
決して患者の追い出しといったことにつながらないような、そういうこともしっかり留意しながら再編成の推進を行ってまいりたいと考えております。
○飯島分科員 ありがとうございます。
不安が連鎖してしまっている状態については、今この五年をかけて受け皿づくりをしますよということについて、どのように取り組んでいるかということをやはりもっとどんどん発信していくことが不安を取り除く要因になっていくと思いますので、今取り組んでいる状況、療養病床の見直しというのは、利用者さんや患者さんやその御家族にとって前向きな、さまざまな改革なんですよということが発信できるようなメッセージ性をぜひ備えていっていただきたいと思います。
今、副大臣から社会的入院という言葉がありました。私も社会的入院という言葉については非常に嫌悪感を持っております。しかしながら、これは非常に難しい定義でありまして、例えば、介護ができなくなりましたという介護者がいた場合に、特養ホームに入りました、これは社会的介護なわけですけれども、これを責める人はいないわけですね。在宅介護が無理になりました、特養入所しました。これは一般常識になっております。ところが、医療が必要になった人、これは特養や老健でなかなか受け入れてくれない、そこで病院で長期間入院している。これもまた社会的入院の中に含まれてしまっているケースもございます。
ですので、医療を伴う場合の社会的入院という言葉がいいのかどうかわかりませんが、そういった方々に対しては、一部で本当に病院の乱用というものが強く指摘されなければいけない事実がある一方で、医療を必要とし、なおかつ老健や福祉現場では入所を拒否されるというケースについては、やはり柔軟な温かい姿勢を持って臨んでいただきたいというふうに感じておりますので、よろしくお願いいたします。
そして、本年の四月に、厚生労働省医療構造改革推進本部がまとめられた「医療政策の経緯、現状及び今後の課題について」という冊子がありまして、拝見させていただきました。この中には、さきに副大臣からお話がありましたように、さまざまな見直しをしていくんだということがありまして、在宅療養というものにも多く触れておられました。在宅療養など高齢者の生活を支援する医療の推進という項目もありまして、在宅療養、在宅介護への転換について、たくさん触れられております。
一方で、高齢者というのは、複数の疾病を抱えていたり、また加齢に伴うADLの低下、抵抗力の低下など高齢者ならではの難しさや、認知症状の高齢者に対する家族支援のあり方、終末期医療のあり方など、まだまだ手探りである部分の課題にも触れていらっしゃいます。こういったことで、この冊子の中には、在宅療養の必要性、それと相反する、非常に難しいということが両方書かれているわけであります。
今まで介護療養型医療施設というのは、単純に考えれば、一つの医療現場の中に医師がおり、看護師がおり、ケアワーカーがおり、リハビリスタッフがおり、ケアマネジャーがいる、まとまった中に患者さんが一つにまとまってくださっていたので、いろいろなチームケア、チーム医療ができた。ですけれども、今度在宅になりますと、さまざまなサービスやさまざまな家庭を点と点で結ぶ大変難しい作業というか、単純に考えれば、病院よりもはるかに手間のかかる作業になるかと思います。
そうした中で、在宅療養をこれから普及させていこうということが書いてあるわけですけれども、地方におきましては、本当に慢性的に医師不足という状況が続いています。もう高齢者医療のみならず、さまざまな医療現場において慢性的に医者がいない、そういった地方においても、日本じゅう津々浦々に本当に真の在宅療養ができるようにしていくには、それを実現可能としていけるのかというような方向性をどういうふうに考えていらっしゃるかというのを、政府参考人の方で結構なのですが、お尋ねさせていただきたいと思います。
○松谷政府参考人 在宅での療養の体制でございますが、患者さんのQOLの向上という観点から、できるだけ住みなれた家庭や地域で生活を送れるよう、患者さんが希望する場合に、必要な在宅医療、介護が受けられる体制の構築を一層推進する必要があるという点でございます。今般の冊子でも、その点があちこちで触れられているということだと思います。
このため、今般の医療制度改革におきましては、一つには、新たな医療計画におきまして、居宅等における医療の確保に関する事項を明記するとともに、がん、脳卒中、糖尿病あるいは急性心筋梗塞といった疾患について、在宅医療を含めた連携体制を医療計画の中で明示すること、また二つには、医療機関におきまして、退院した患者さんに対して、保健医療サービスあるいは福祉サービス、その地域でのサービスとの連携を図りながら、在宅等での適切な療養を継続できる環境を確保する努力義務を課すといったようなことを医療法の改正で規定したところでございます。
また、昨年、平成十八年度の診療報酬改定におきましても、新たに二十四時間の往診及び訪問看護の提供体制が確保された診療所を在宅療養支援診療所として位置づけるとともに、あわせて行われました介護報酬の改定におきましても、退院時等に早期に在宅における日常生活活動の自立を向上させるための短期集中リハビリテーション加算の創設、あるいは、中重度となりましても住みなれた自宅や地域で生活を維持できるようにするために、新たに地域密着型サービスを創設するなど、さまざまな措置が講じられたところでございます。
さらに、在宅サービスを提供する人材育成につきましても、在宅医療に従事する医師、看護師、薬剤師あるいは介護関係者等に対しまして、それぞれの業務内容に応じた専門的な研修や、将来、在宅医療のネットワークづくりのかなめとなることが期待されております、総合的な診療能力を有する医師の育成等に関する早期の検討を実施することといたしておりまして、厚生労働省といたしまして、今後とも、安心して在宅医療を受けられる体制が構築されるように努めてまいりたいと考えております。
○飯島分科員 ありがとうございます。
私自身も、在宅療養を希望する方にはそれがかなうようにして差し上げたい、そういうふうにできる制度をつくっていくことは大事だと思います。
やはり私自身、根幹で思うのは、在宅医療にチャレンジしても難しいときにはまた病院で受け入れてもらえる、そしてまた、それが励みとなって在宅療養にチャレンジしてみる、これが本来の、本当に地に足のついた在宅療養の実現ではないかと思うのです。
ですから、そういった意味でも、在宅療養の方がいいとか介護療養型医療施設の方が悪いとか、そういうことでなくて、百人いれば百通りの病状や症例があるわけですから、それぞれの段階、それぞれの時期に応じて、病院を使うこともあり、また在宅に行くこともある、それを選べるということができることが大事なんじゃないかというふうに感じています。それがひいては、在宅療養を本当に一件、二件と実現化させていくものになるんじゃないかと思いますので、ぜひそういう目線で在宅療養についての整備を進めていただきたいと思うんです。
今現在の在宅療養診療所というのは、昨年の医療保険制度改革によって開始されたばかりでいらっしゃいます。そういう施設基準を取得する病院はふえているということは確認していますけれども、現在、二十四時間にフル稼働している医院はまだ極めて少ないという現状なわけです。少数の医師が現在本当に奮起して持続しているような、そういった状況にもございます。
それから、医学教育上も、その活動を前提としたゼネラルな医師の養成については、これまで重きを置いてきていません。そういう中で、まだまだ本当に在宅診療、在宅医療というのはこれからの状態でもありますし、それから医師の養成を考えれば、これが本格的に始動していくには十年ぐらいは少なくともかかるんじゃないかというような心配も私個人は持っております。では、この十年をどうするのかといって、長期的な課題だということで目の前の問題を対応しないわけにはいかないので、この間の死のみとり場所について無策でないようにしなければいけないのではないかと思っております。
これまで、先ほどの話と重複になりますけれども、施設ケア、とりわけ老人病院というものが否定的なニュアンスで語られたり、また受けとめられてきたのは、利用者の意にそぐわないプライバシーのない環境であったり、集団的な処遇をされてしまったり、権力的な対応をされてしまったり、一方的な患者、提供者の関係、それからそれらに伴う治療行為による側面が大変大きいと思うんです。これらの弊害はしっかりと除去しながら、療養病床の本来のあり方に戻しながら、これまで療養病床が培ってきたよい面は残していくということがやはり大切なんではないかと思います。
そういった中で、療養病床の一つの取り組みとして、ユニット型医療施設というものに取り組んでいる例があるんですけれども、これは、今挙げてみました老人病院の否定的なニュアンスを少し変えてくれるきっかけになるんではないかというふうに考えまして、ユニットケアについてちょっと触れさせていただきます。
厚生労働省では、平成十八年度から二十年度までの間の介護保険事業計画策定について、市町村及び都道府県に、介護保険事業に係る保険給付の円滑な実施を確保するための基本的な指針を示しておられます。この中では、平成二十六年度において、介護療養病床を含めた介護保険三施設のユニット型施設の合計定員を全体の五〇%以上とすることを目標とされています。
この療養病床の再編成に対しては、単に受け皿を確保してほしいということだけを言っているのではありませんで、ユニット型施設のように、そういったものの増加というような形で、利用者の居住環境の確保にももっときちんと配慮して、尊厳のあるケアができるよう、終末期にふさわしいケアができるようにこれからも継続をしていっていただきたいと願うわけなので、こういった視点を持ち続けながら療養病床の再編についてもとらえていただきたいのですが、副大臣の見解をお伺いいたします。
○石田副大臣 委員の御指摘のとおり、療養病床の再編成に際しましては、単に受け皿という数だけということではなくて、やはり利用者の居住環境、こういうことはどうしても大事にしていかなきゃいけないというふうに思います。ですから、特に患者の状態に応じた施設の適切な機能分担を推進する、こういうことで取り組んでまいりたいと思っております。
委員の御指摘のとおり、居住環境の確保、こういう点を配慮しながらこれを進めていく、こういうことで考えております。
○飯島分科員 ありがとうございます。
そういった居住環境というところを一つの視点に据えたときに、医療保険下に療養病床があることが望ましいのか、それとも介護保険下に療養病床を残すことが望ましいのか、これはさらなる議論がなされる必要もまたあるのではないかと感じています。一年たってしまいましたけれども、まだ四年ある、逆に考えればそうもとらえられるわけで、ぜひ国民の多くの理解が得られるような受け皿づくりのために努力をしてほしいということをお願いさせていただきます。
今回の療養病床の再編成に当たっては、その議論の最初の段階から私自身もいろいろな意見を言わせていただいて、厚生労働委員会でも発言させていただきましたり、いろいろな経過の中で本当に申しわけないと思っているんですけれども、やはり元現場にいた者としても、私の選挙区を歩いても、とにかくいろいろな状況が目についてくるんです。例えば、本当にいまだに療養病床の受け皿すらないところもありまして、そういうところは救急医療病院が、このまま帰すわけにもいかないということでお年寄りをそのまま入院ケアでお世話をしているという、本当に救急医療一本で進みたいところを、さらに手間をかけてお年寄りの世話を数少ないスタッフの中でやっている現状もあります。
また一方では、胃瘻という、チューブをつけたり、気管切開をしたり、それから、微熱が続いている、感染症にかかっている、そういった状態があれば、老健施設や特養では相談の段階からぴしゃっとお断りされてしまうというケースもあって、医療度が少なければこちらにシフト、こちらにシフトというように、なかなか絵にかいたように、図式に書いたようにいかないという現状があることも、いまだにやはり、どんなに確認しても、そこの中で当てはまらない人たちがどうしてもいるという現状がございます。
これを、今回質問の時間がいただけましたので、ぜひ、改めてこの場で副大臣にお話を申し上げさせていただいて、そういったさまざまな現状があるということを御理解いただいて、そしてこれからの制度の最後の取りまとめに臨んでいただきたいと思うんです。
附則というものがつきまして、ここには、療養病床を減らすということに対しては、しかしながら、高齢者にふさわしい受け皿づくりをしますよ、五年間の間にそれをしますよという附則がついて初めてみんなの了解が得られているものと思いますから、どうかこの附則の部分を十二分に生かしていただきたい。そして、先ほどのユニットケアもありますけれども、より幅広い意見の聴取や斬新な見直しあるいは加えていくこと、そういったことも含めて、十分にその附則にたえ得る受け皿づくりの議論を進めさせてもいただきたいし、またその進捗状況もお知らせいただきたい、多く広めていただきたいというふうにお願いさせていただきます。
療養病床の件はここまでにいたしまして、今度、一般医療全般についてでございます。地方の医療の状況でございます。
現在、日本じゅうの各地で医師の偏在が深刻な問題になっております。私の選挙区は本当に地方なものですから、特に高齢化が進んでおります。そういった中でも、医師不足が非常に顕著な状況がございまして、受け入れる病院がなかったために妊婦さんが搬送に間に合わず死産になったケースもございました。また、開放骨折した患者さんが、その自治体内に日赤病院があるんですけれども、天下の日赤なのに整形外科医の先生がいないという状況で、何十キロも離れた別の病院に再搬送したというようなケースもせんだって出ております。
そういうことで、北海道なんですけれども、札幌にはお医者さんはいっぱいいるんです。病院もいっぱいあるんです。ところが、ちょっと地方に行ったらもうない。お医者さんがいない、病院がないという現状でございまして、医師の偏在というのは人の生き死ににも直結する問題でもありますし、また、その地域で住めるのか住めないのかという根幹的な選択にまで迫られる問題でもありますので、この切迫した地方の状況を、御理解を十分いただいていると思うんですが、早急な対応策をとっていただきたいというふうに強く願っています。
地方、過疎地、離島、こういった医療確保についての具体的な対応を副大臣にお伺いさせてください。
○石田副大臣 今、委員の選挙区というんでしょうか、御地元の事情等も聞かせていただきました。私のところも、高知県というところで大変横に長くて過疎地の地域なわけですけれども、やはりいろいろな医師不足の問題等も直接いろいろお聞きするところでございます。
それで、特に医師の偏在が問題になっております小児科、産科の分野におきましては、限られた医療資源を重点的かつ効率的に配置し、医療機関相互の連携体制を構築することによりまして、個々の医師の勤務状況の改善や医療の安全性の確保を図ることが重要だ、このように考えております。その際には、都道府県が中心となって、医療関係者、住民の意見を踏まえて、地域の病院の外来機能と拠点病院との連携を図る等、患者のアクセスに十分配慮した上で対応していかなければいけない、このように考えております。
このような配慮を行った場合であっても、なお地域によっては患者の病院へのアクセスが懸念される場合もあると考えられますので、厚生労働省としましても、これまでも救命救急センターや周産期母子医療センターにおけるドクターカーの配備、ITを活用した遠隔医療の実施、平成十八年度の補正予算におきましては、医療機関まで相当の時間を要し、容易に利用できない地域の患者及び家族を対象とした宿泊施設の整備のほか、平成十九年度予算におきましては、複数の離島が点在する地域等におけるヘリコプターを活用した巡回診療の実施への支援等を盛り込んでいるところでございます。
これは離島等ということでございますが、離島が点在する地域等ということですから必ずしも島ということではありませんので、今委員がお触れになったアクセス、すぐ隣の病院とも、先ほどお話にあったように数十キロも走らなきゃならない、そういうところも当然私は御利用いただけるだろうというふうに思っておりますが、こうした各般の施策を着実に推進してまいりたいと考えております。
○飯島分科員 ありがとうございます。
今、地元を思い浮かべながら副大臣のお話を伺っておりました。私の選挙区は、全体の広さが新潟県一個分とちょうど同じぐらいあります。一つの自治体から隣町に行くのに、五十キロ、六十キロはざらにございます。そして、豪雪地帯ですので、冬の凍結バーンでは本当に搬送時間に一時間も一時間半もかかる、また、離島も抱えていますから、悪天候になれば今度はヘリは飛ばないという、命がけの地域が本当にございます。
都市は民間の病院がまた進出するんですね。今本当に問題なのは、医療過疎地という中に含まれる本当の過疎地なんだと思います。過疎地や離島でも恵まれている、長崎のように成功している例もありますので一概に離島のことを言えませんけれども、やはり過疎地においては民間も進出しない、そうなると自治体病院が何とかそれを支えるんだけれども、自治体も地方の場合はなかなか財政的に緩くないので、赤字を抱えているという悪循環の中で医師確保も十二分にいかない、お医者さんの方も最新技術を身につけたいという中で老朽化した自治体病院には行きたくない、いろいろな悪循環がございます。
今、副大臣からいろいろ具体例をお示しいただきましたので、少し希望を持ちながら、しかし、これがまた実現可能なように、早急にそういったサービスが使えるように、それぞれの自治体や都道府県レベルにも御支援の輪をまた引き続きいただけますよう、よろしくお願いいたします。
きょうは、高齢化社会への対応が日本の最も重要な課題であると私自身は認識していまして、療養病床のこと、それから医療過疎地についてのこと、これを中心に二つ質問させていただいたんですけれども、正直、三十分の質問時間で足りる内容でもございません。そういう中で、本当にピックアップした質問なので十分にはできませんし、これからそれぞれの委員会やそれぞれの関係者の方が誠心誠意を尽くしてさまざまな議論をしてくださる中で結果が見えてくるんだと思いますけれども、その中でどうしてもお伝えしておきたいことを今申し上げさせていただきたいと思います。
日本の場合は、国民皆保険ということで本当にすばらしい制度があります。先ほど質問者の方が日本の医療費を客観的に分析するデータを出しておられましたが、これらもこういった日本の保険制度のすばらしさを裏づけるものでもあるかと思います。
それを維持するための、もちろん財政的な制約は十分に理解しています。これから高齢化社会がさらに進んで、うちの地元でも四割ぐらいのところはしょっちゅうございますので、これがどんどん日本じゅうにふえていく、長寿社会になって、当然高齢化社会になっていくというときに、財政状況を考えたときには、幾らでもお金を使うわけにはいかないということは十二分に理解しております。しかしながら、その一方で、せっかく国民皆保険がある、その中で、それを使って国民が医療や介護をちゃんと購入できる価格であること、そういう報酬は定額制であるということがやはり必要なんだろうと思います。
今、いろいろな形で高齢者を取り巻くビジネス産業がたくさん進出しておりますけれども、高齢者のターミナル医療の役割を有料老人ホームにゆだねている現状も多く見られます。大変優良な有料老人ホームもありますけれども、例えば、厚生省の補助金を全く使わないというような場合にはチェックが全然働かなくて、玄関を一歩入って、車いすはここを通れないぞというような建物もたくさん平気で運営されている。医療や福祉に全く縁のなかった人がそういった分野に進出してきていて、入居したばかりのときはみんなお元気だからいいんですけれども、これからそこへ終身で入った人が寝たきりになったらどういうふうにするんだろうと首をかしげるような施設もたくさん出てきていることも事実であります。
そういう中で、何らかの、国や地域、自治体やそういったものが、医療や保健や福祉、そういったサービスを提供するに当たっては、どこかがやはりきちんと監督したり指導したりというものを民間であってもしっかり守っていくことが必要なんじゃないかなという危惧を少し感じています。
それから、一方で、大変いいサービスなんだけれども何千万もする、下手したら億もするというようなところもたくさんあるわけで、これらで余りに高額なものになってしまうと、高額所得者以外の人は購入できないということになってしまいます。では、低価格でどのような高齢者の状態にも対応しますよという施設は、今度は施設水準が非常に低くなってしまうという矛盾を感じております。それは、今の診療報酬体系の中ではやむを得ない現実なのであろうということも感じております。ですので、患者さんや利用者さんのためにも、サービス提供者側を、しっかりそれが日々運営できるように守っていくこともサービスを維持する上で必要なのではないかと思っています。
ちなみに、都内や千葉県では有料老人ホームの施設で虐待が報道されているところがありますけれども、現在、千葉県内では医療福祉制度のすき間をついて無届けの施設が百五施設、これが大きな問題を呼んでいます。
私自身考えるに、人は経済活動においてその合理性に基づく活動を要求されることは当然ですし、また、その厳しさに耐えることが現在の日本人に要求されているということは当然あると思います。そして、多くの国民はそれをちゃんと是としていて、自由主義経済による活性化された社会、その方向への改革を望んでいることは、私自身のさきの衆議院選挙においても明確になったというふうに感じています。しかし、一方で、医療や介護あるいは死に方といった根本の足元のところに不安を抱えることはやはり望まないと思います。これはまた、今回のさまざまな統一地方選挙、こういうことをこの質問の場で言っていいのかどうかは別ですが、ということで、いろいろと感じ取った次第でございます。
特に、人が死に臨む場所、その場では相互扶助の行動や平等の原則というものは最低限確保されるべきであって、この基本的な感情に反すれば、やはりこの国の行く末というのは殺伐としたものになってしまうのではないかなという気がしています。そのためにも、私たちは、ぜひとも、理想的な後期高齢者のケアのあり方、死のみとり場所、こういったものを社会保険の中に構築しなければならないということを強くお願い申し上げまして、私の質問時間を終わらせていただきたいと思います。
どうか、限られた残りの数年の間に、受け皿についてもわかりやすい説明と、それから納得のいく受け皿づくりに向けて御尽力いただけますようお願い申し上げて、質問とさせていただきます。ありがとうございました。
○北村(誠)主査代理 これにて飯島夕雁君の質疑は終了いたしました。
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